トヨタNZエンジンの限界

ジムゼコンプレッサーキットはNZエンジンを手軽にパワーアップさせ(価格は決して手軽でないかもしれませんが、、、)より快適で乗りやすくする為に開発し販売しています。
このNZエンジンはオールアルミブロックで開発設計されたトヨタ自動車が世界に誇るECOエンジンです。
当社は、このECOエンジンを低リスクでパワーアップする方法をスーパーチャージャーで成功させたのです。

開発テーマの1つとして「エンジン内部の無変更」を掲げていました。
エンジン内部のパーツ変更を行うことによって得られるパワーやフィーリングは計り知れませんが同時に開発コスト・商品コストを押さえる事は出来ず結果的に非常に高価なパーツに成ってしまう事も避けたかったからです。

商品開発が進み発売前に多くのテストを実施しました。
皆様から多くの質問が有る過給圧(ブースト圧)のテストも色々試みました。
ターボとは異なりコンプレッサーキットは最大過給圧はプーリー比で決定します。
ジムゼコンプレッサーキットを当社指定で使用すれば過給圧は0.65Kを絶対に超える事は有りません!
スーパーチャージャーは安全マージンが確実なのです。
このNZエンジンは0.7Kの過給でエンジン内部のコンロッドに歪みが生じ結果エンジンブローとなります。
現在、ジムゼコンプレッサーキットは排気量・車種問わず過給圧は0.5Kです。0.5Kに設定したのはそれなりの理由があっての事です。
過給圧を高めに設定すれば得られるパワーは増大します。しかしリスクを背負わなければ成らないのです。

0.5Kと0.7Kでは0.2Kしか変わらないと思われますがエンジン出力では30〜40PS増大します。
標準エンジンの50〜60%アップと成ります。
パワーを求めるのならばエンジン内部の多くを変更しなければ実用的なチューニングは成立しません。

動力伝達系統の強化
当然エンジンパワーを50〜60%上昇させるならば動力の伝達を行うクラッチ・トルコン・ミッション・デフなどの強化対策も必然です。
MT車であれば強化クラッチ・LSDなどの対策を行う事も出来ます。しかし、AT車では容易な事では有りません。
日本国内でのNZ搭載車輌の多くはAT(SuperECT)です。オートマチックトランスミッションでは当社既存商品の仕様を0.6K設定にした段階で若干の滑りが生じ始めます。ATの強化対策を行えば別ですが標準の0.5K過給圧が適切でBESTな過給圧ではないかと考えています。

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